
新しいIHクッキングヒーターを選びたいけど、カタログを見ても複雑でわからない!

どうやって機種を選定したらいいのか教えて!
この記事では、キッチンのリフォームやリノベーションを検討している方へ、IHクッキングヒーターの選び方を徹底解説します。
家づくり中の方はこちらの記事が最適です。
結論、IHクッキングヒーターの選び方は実はとても単純です。
パナソニック、日立、三菱の国内3メーカーの製品から、ポイントを押さえて選ぶだけ。
どのメーカー製でも、現行の最新機種には革新的な機能が盛りだくさん。よく分からないまま選んで、結局使わずじまいでは実にもったいない!

リフォームを機に3社のHクッキングヒーターをとことん追求。複雑なラインナップに見えますが、比べるポイントや基準さえおさえれば、実に簡単に選べてしまうことがわかりました。
この記事でわかること
- IHクッキングヒーター選びの全体像
- 機種選定の6ステップ概要
- 各ステップの詳細記事へのガイド
- 機種を選んだらするべきこと
IHクッキングヒーターは十数年、毎日使う住宅設備。高い買い物でもありますから、失敗したくないものです。
自分にぴったりな機種を選べば、炊事が楽に、食卓が豊かになりますよ。日本一親切に、あなたのIHクッキングヒーター選びにグリルぺディアが伴走します。
IHクッキングヒーター選びの6ステップ 全体像
前提の0ステップ目

前提の0ステップ目です。
IHクッキングヒーターの製品カタログを手元に用意しよう
この記事だけでも比較はできますが、手元に製品カタログがあるとより分かりやすくなります。
各メーカーのホームページでも閲覧できますが、細かい文字情報が多くてデバイス上では見づらいため、紙のカタログを用意するのがおすすめです。
ほとんどの家電店で無料でもらえます。ショッピングモールなどに遊びに行った際にでも、立ち寄ってサクッと入手しましょう。
各社のウェブカタログはこちら(公式HPにリンクします)。
ステップ①IHクッキングヒーターを導入できる環境かどうかを知ろう

結論として、ほぼ全てのお宅で最新のビルトインIHクッキングヒーターを導入できます。
現在、3口ヒーターのビルトインIHクッキングヒーターを使っているならばスムーズですが、それ以外は専門業者に相談するのが最もおすすめ。
導入にあたって電気工事やガス閉管工事が必要な場合があります。
ヒーターが2口で、200V20AのビルトインIHクッキングヒーターを使用している
ガス機器を使用している(据え置き/ビルトインガスコンロ、ガスオーブン)
※1 一部の200V20Aの機種の場合、200V30Aへの切り替え工事が必要。稀に屋内配線の太さやコンセントの形状の違いで導入できないこともあります。
集合住宅の管理規約で禁止されている場合はIHを導入できない

どうしてもIHを導入ができないケースがひとつだけあります。
マンションなどの集合住宅の管理規約でIHの設置がそもそも禁止されている場合です。
これは残念ながらどうしようもありません。
事情は様々ですが、建物の電力容量の問題が主な理由。
IHクッキングヒーターの消費電力は大きく、電力容量が超過して建物全体や共有部へ悪影響が出ることを避けるために、管理規約で定められています。
レアケースですが、築年数がかなり古い集合住宅は要注意。該当するか不安なら、前もって管理組合や管理会社に問い合わせましょう。
据え置きタイプからビルトインタイプの入れ替えも可能
現状が据え置きタイプでも、ビルトインIHクッキングヒーターを設置できます。
各社とも調整用の部材を用意していて、大掛かりな工事なしでビルトインタイプに入れ替えることができます。

設置枠、置き台、パネル、バックガードなど、通常、施工業者が必要な部材を判断して一緒に発注して取り付けてくれます。
据え置きタイプはコンロとして必要最低限の機能に絞られています。せっかく入れ替えるならば、機能も選択肢も充実したビルトインIHクッキングヒーターから選びたいですね。
配電盤で200v30A電源が対応しているか確認する
ビルトインIHクッキングヒーターを導入するには、以下の電気的条件を全て満たす必要があります。
ご家庭の状況がこれならOK
- 200V電源に対応する単相3線式配線
- 契約容量が50A以上
- 分電盤に専用回路の空きがある
全て満たさない場合、追加で電気工事が必要になります。
といっても、ほとんどのご家庭でこの条件は満たしていることが多いです。判別は意外と簡単にできますので、サクッとみてしまいましょう。
分電盤をみてください。ブレーカーがあるところです。
左側のアンペアブレーカーに赤・白・黒の三本の線が引き込まれていて30A以上の記載があればOK



なんだか複雑で自分では判別できない・・・
配電盤なんて、普通なら停電したりブレーカーをあげるときしか見ないものです。わからなくても大丈夫!
リフォームや取り替えの施工業者に発注すると、通常こういったことも含めて取り替え工事を行ってくれます。業者選び、見積もり依頼をする段階で現状を伝えておきましょう。
現地調査でプロがしっかり判断してくれます。
ガス機器からの取り替えは大掛かりな工事になる

ガス機器からIHクッキングヒーターへの取り替えは、ある程度大掛かりな工事を専門業者に依頼することになります。
現状によって必要な工事の種類は様々で、工事費も業者によって大きく異なるもの。優良な施工業社の見極めから、価格の比較までを個人が行うのは骨が折れる作業です。
業者に頼むことを決めたら、まずは相見積もりを簡単に取得できるサービスを利用するのがおすすめ。
電気工事が必要かどうかも含めて、現地調査で専門家が判断してくれますので、不安がある人はぜひ利用しましょう。
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電気オーブンの有無による判断

現状のキッチンで、加熱機器の下に電気オーブンある場合は、それぞれのケースによって以下のポイントがあります。
現状の電気オーブンを残す場合
電気オーブンと同じメーカーのビルトインIHを選ぶ必要があります。
現状の電気オーブンを撤去する場合
新しい電気オーブンに入れ替える場合、パナソニック製の電気オーブンとビルトインIHクッキングヒーターを選ぶ
理由は前述の同メーカーで合わせる必要があるのと、2025年現在、日立と三菱が電気オーブンの製造を終了しているためです。
古い電気オーブンの場合、新規で電気工事が必要なケースも。この判断は専門業者に確認をお願いしましょう。
今ある電気オーブンを完全に撤去する前提ならば、自由度は高いです。
電気オーブンがあったスペースを収納スペースに変えることもできる
既存のキッチンはそのままで工事ができることが多いです。
とはいえ、DIYでは難しい作業になりますので、これも専門業者に相談するのがベストでしょう。
新しいIHとともに電気オーブンを新規設置したい
キッチンに電気オーブンを新設するのは、大掛かりなリフォームになります。
- IH用とは別に、電気オーブン用の200V電源配線が追加で必要
- スペース上の問題
前述の建物の電気的条件と、キッチンの現状によって総合的な判断が必要です。
既存のシステムキッチンのままでは新規導入が難しい場合も多く、場合によっては、システムキッチン全体のリフォームも検討した方がいいかもしれません。
現状ガスオーブンがある
排熱構造の観点で、IHクッキングヒーターとガスオーブンは組み合わせられない
ガス閉管工事と撤去を行った上での入れ替えが前提になりますので、これも専門業者に相談しましょう。
ガスオーブンを使用し続けたい場合はIHクッキングヒーターは導入できません。ガスコンロを導入しましょう。

失敗しないリフォームの極意については、ただいま記事コンテンツを作成中です。乞うご期待!
ステップ②グリルを比較してメーカーを決めよう

導入可能なことを確認できたなら、いきなり核心です。
ビルトインIHクッキングヒーターの国内3大メーカー、パナソニック、日立、三菱から、どのメーカーにするかを選ぶステップです。
メーカーを選ぶポイントは一つ。
グリル部分を「調理機能」と「使い勝手」の視点から比較する
グリル部分にメーカーの個性が強く反映している
IHクッキングヒーターは長期で使われる前提の住宅設備。他社と差別化するべく、どのメーカーも最先端の技術を投入して個性豊かなグリルを開発しています。
「IH選びはグリル選び」と言っても過言ではないほど、グリル選びは重要です。
各社のグリル部分には、名前がついています。
パナソニックの「ラクッキングリル」
日立製の「ラク旨グリル&オーブン」
三菱の「レンジグリルIH」「びっクリアオーブン」※
三菱は旗艦商品が2種類あり、それぞれグリルの特徴が全く異なります。
詳しく解説します。
どのグリルも従来の魚焼きグリルから革命的に進化している

まずは、各社のグリルに共通した特徴です。
- 清掃性に優れているので、お手入れが億劫にならない。どんどん使いたくなる
- グリルとオーブンの抱き合わせ機能で調理の幅が広がる
- 自動調理モードが超優秀!手間なく、時短が可能に
- 脱臭・脱煙機能で全く匂いが残らない
素晴らしい機能と仕様を実装した、革新的なグリル。従来の魚焼きグリルからは、構造も機能も段違いに進化しています。
どれを選んだとしても、炊事が格段に楽に、ワクワクするものになるのを実感できるでしょう。

そうはいっても、お手入れは面倒。使いこなす自信もないからグリルは無くていい!
新しく導入するならグリルは要らないという「グリルレス派」。今では実はとても多いんです。
その場合は、グリルレスタイプがおすすめ。次章にて解説していきます。

現行の最新機種は各社とも、あらゆるユーザーのニーズにきめ細やかに寄り添うように展開。素晴らしい企業努力に脱帽です。
主な調理機能と使い勝手
グリル名称 | ラクッキングリル |
調理機能 | グリル+オーブン |
秀でるところ | |
特記事項 | グリル皿が重い |
向いている人 | 全ての人におすすめ |
グリル名称 | ラク旨グリル&オーブン |
調理機能 | グリル+オーブン |
秀でるところ | |
特記事項 | 最上位機種で価値が最大化 |
向いている人 | 子育て世帯〜老齢世帯 |
グリル名称 | レンジグリルIH |
調理機能 | 電子レンジ+ グリル+オーブン |
秀でるところ | |
特記事項 | |
向いている人 | レンジを多用する人 |
グリルの名称 | びっクリアオーブン |
調理機能 | 熱風循環式オーブン |
秀でるところ | |
特記事項 | |
向いている人 | ヘルシーさを重視する人 |
※三菱だけ2種類のグリルから調理スタイルに合わせて選べます。レンジグリルIHの方が上位機種の位置付けです。
明確に違いがあるとはいえ、「おいしい料理」という形で得られる成果は3社とも素晴らしいもの。

最後の決め手となるのは「使い勝手のよさ」であると筆者は考えています。
それぞれ特徴を詳しく解説していきますが、使い勝手は、それぞれのご家庭によっても、ライフスタイルや使う人の性格によっても、感じ方は大きく異なります。
実際に使う想像をして、個別の特徴がメリットになるか、デメリットになるか、ご自身に当てはめて判断しましょう。
パナソニック製IHのグリル「ラクッキングリル」の概要


パナソニックのラクッキングリルは、誰もが間違いなくその価値を実感できる万能型です。
- 清掃性はピカイチ!
- やりたいことが全部できる
- 関連サービスやオプション製品が豊富
おすすめの機種は2024年9月発売のAシリーズ。「IH&遠赤Wフラットラクッキングリル」を搭載するモデルです。
パナソニックのグリルの最大の魅力は、お手入れのしやすさにあります。
- 庫内が最もフラットである
- 掃除のとき庫内灯で明るく照らせる
- グリル皿/グリル扉が食洗機OK!

グリル皿は無駄がなく考え抜かれた深溝構造で、油を落としながらムラなく焼き上げ。焼きムラ改善に力を尽くしたヒーターの配置も素晴らしい。
下部ヒーターがIHのため、鍋をそのままいれて加熱でき、調理の幅が広がります。

さらに、キッチンポケットという自社アプリで機種ごとに対応したレシピを見ることができ、導入後の使いこなしをサポートしてくれるので、価値を引き出しやすい!

まさに万能型で、グリル界の首席といえる完成度の高さ。
ラクッキングリルは同じ名前でグレードが3つあり、選び方には注意が必要です。
詳細については以下の記事で深掘りしています。
【ラクッキングリルで後悔?】2025年最新パナソニックのIHクッキングヒーターは選び方が肝心!メリットとデメリットを徹底解説
日立製IHのグリル「ラク旨グリル」の特徴


※火加減マイスターは日立のビルトインIHクッキングヒーター全体の商品名称です。それと別に、グリル部分にラク旨グリルという名称がついています。
日立のラク旨グリルは、すべての世帯に優しい、ユーザー想いな設計のオールマイティ型です。
- 抜群に取り回しがよい
- 精密な自動調理で究極の時短も叶う
- IHコンロ部分に推しポイント多数
おすすめ機種は業界初グリルカメラ搭載の最上位モデル※。※N2500T、N2000T、N1500T、N1000Tシリーズ。
日立のラク旨グリルの最大の魅力は、使い心地が抜群に良いことです。
- 温度軽減ドアを標準装備
- 標準のグリル皿/オーブン皿が軽い
- 「グリルカメラ」搭載で、かがまなくても庫内を見られる

安全上、扉が熱くならないのは小さい子供のやけど防止に嬉しいポイント。炊事をする人の身体的な負担も軽減する、ユーザー想いの仕様が散りばめられています。
庫内のフラットさはパナソニックの方が一枚上ですが、そもそもの汚れにくさでは皿が深い日立に軍配が上がり、トータルの清掃性は◎。
調理機能では最強の自動モード「旨美焼き」が実装。肉や魚と野菜といった異素材を同時に焼き分けるワンプレート調理で、献立のメインと副菜がグリルにおまかせでできます。

我が家はこのラク旨グリルを3年前に導入。使うほどにわかるリアルな良さがあります。実機のレビューもぜひご参考に!
ラク旨グリルの詳細は、以下の記事で深掘りしています。
【ラク旨グリル】2025年最新日立のIHクッキングヒーターは全世帯におすすめ!メリット・デメリットまで徹底解説
三菱製IHのグリル「レンジグリルIH」と「びっクリアオーブン」の特徴

ユーザーのニーズにきめ細かく対応する選択肢の豊富さが嬉しい三菱。
「レンジグリルIH」と「びっくリングIH」を2つの旗艦商品として展開しています。
- ニーズに合わせた機種展開で価値を引き出しやすい
- レンジグリルIHは最強の時短ツール!
三菱の最大の魅力は、業界初のレンジグリル加熱機能搭載の「レンジグリルIH」。
名称の通り「サブレンジ」としても活躍するだけでなく、レンジ加熱とグリル加熱を一台でできることで大幅な時短調理が可能に。
食品を冷凍保存しておくことが多いご家庭では本当に使える目玉機能です。

庫内の清掃性の良さはパナソニックに匹敵しますが、使い勝手に少しコツが要ります。
- 扉を開けてもグリル皿がレールで引き出されてこない
- 付属の焼き網を使うこともある(調理法による)
- グリル皿がセラミック製で取り扱いに注意が必要
この点を許容できれば、最強の炊事アイテムになります。

レンジが2台になる威力!「レンジ渋滞」のストレスを解消する救世主です。
三菱製IHクッキングヒーターの詳細は、以下の記事で深掘りしています。
【品番一覧】三菱製IHクッキングヒーターを選ぶならレンジグリルIHがおすすめ【2025年3月最新版】
グリルが不要な場合の選択肢
2025年3月現在、グリルレスタイプのIHクッキングヒーターは、以下の6商品から選べます。
- 三菱「EURO STYLE(ユーロスタイル)」
- 三菱「simpleIH(シンプルIH)」
- パナソニック「フラットワイドコンロ[マルチワイドIH][トリプルワイドIH]」※
- パナソニック「3口IHグリルレス」
- パナソニック「3口IHうす型フラットタイプ」
- アイリスオーヤマ「ビルトインIH3口グリルレスタイプ」
※フラットワイドコンロは他にはない横並び設計。この商品だけの独自規格なので、パナソニックのシステムキッチン商品「Lクラス」「ラクシーナ」以外には導入できません。
それ以外は、通常のビルトインIHクッキングヒーターの規格に適合するため、どのシステムキッチンにも導入が可能です。

三菱のユーロスタイルは、すっきりした外見と無駄のないミニマルなデザインが美しい機種です。物理ボタンや加熱時に赤く光る機能など、こだわりの機能と使い心地を重視するならパナソニックがおすすめ。
これらのグリルレスIHの詳細は、こちらの記事で深掘りしています。
魚焼きグリルは不要⁉︎「グリルなし」派におすすめのグリルレスIHクッキングヒーター6選【品番一覧あり】
ステップ③ヒーターの口数を決めよう
グリルでメーカーを決めたら、次はIHヒーター部分を見ていきましょう。
ヒーターの口数は2種類あります。
- 3口IHヒーター
- 2口IHヒーター

3口目って使わないから要らないんだけどな…
3口が一般的でしたが、こういったユーザーの声を反映して、高機能なグリルはそのままに、口数を減らした2口タイプの機種も展開しています。
これは自分の調理スタイルでどちらがいいかを決めましょう。
2口の場合、選べる機種が絞られます。
- パナソニックのAシリーズ
- 三菱はレンジグリルIHのRE-シリーズ
- 日立は2口の製造なし※据え置きタイプや賃貸用の安価モデルを除く
いずれも最もおすすめの機種で、2口ヒーターが選べるのは嬉しいポイントです。
口数を2口に減らすのは、減額にも効果的でおすすめ!購入価格で約1万円の差になります。

我が家も2口目は1年に数回使うかどうか。メインで使う鍋が大きいので、3口目は使いにくくて。いま買い換えるなら、価格も抑えられる2口タイプを迷わず選びますね。不要な機能を削って減額できるのはありがたい!
ステップ④オールメタル対応が必要かを決めよう

IHヒーターは、加熱方式によって2種類に分けられます。
オールメタル非対応IH(鉄・ステンレス対応)
オールメタル加熱方式IH(オールメタル対応)
オールメタル加熱方式IHは、従来のIHヒーターでは使用できなかった素材の鍋が使用できる技術です。
通常は鉄・ステンレスのみで、一般的にIH対応と記載のある鍋しか使えませんが、オールメタル対応ではアルミや銅、ホーローなど幅広い素材の鍋が使えます。
鍋を買い換えなくてもいいのが大きなメリットです。
オールメタル加熱方式IHには、以下のデメリットもあります。※
- 価格が高い(1口あたり約2〜3万円増額)
- 最大火力が3〜4割制限される
- 電気代が余分にかかる
- 必ずしも全ての鍋が使えるわけではない
※参照元:パナソニック公式https://sumai.panasonic.jp/ihcook/feature/detail.html?id=double_metal
ガラス、土鍋などの陶磁器、直火用焼き網やホットサンドメーカーなどは使えない点にも注意。
銅・アルミ製の調理器具にこだわりがあったり、どうしても手放せない鍋があるという以外は、オールメタル対応でなくても十分です。

ガス機器からの取り替えなら、思い切ってIH対応の鍋一式に買い換えてしまうのがおすすめ。IHクッキングヒーターに最適化された使い心地で、収納も場所をとりません。
オールメタルについての詳細は、こちらの記事で深掘りしています。
オールメタルの必要性を賢く判断!メリットとデメリットをわかりやすく解説
ステップ⑤天板の幅を決めよう
ビルトインIHクッキングヒーターの天板幅は2種類あります。
天板幅は60cmと75cmの2種類。60cmのみの機種もある
この違いは、ガラスの天板(トッププレート)の横幅だけです。
本体部分のサイズは実は同じ。60cm幅も75cm幅も同じ規格で統一されています。
どちらの幅を選んでも、天板にスペースさえあればどのキッチンにも導入可能なので、お好みで選びましょう。
75cm幅の方がもちろん広々した印象になりますが、注意したい点があります。
パナソニック、日立、三菱のすべての商品で、60cmと75cmでヒーターの配置は同じ。天板両脇の余白が広くなるだけで、鍋同士の間隔が広がるわけではない。
これが意外と盲点。
天板幅については、以下の理由から明確に60cm幅の方をおすすめします。
- 作業スペースは広ければ広いほどいい
- 広幅にするだけで約2万円増額(定価ベース)
- 使えたはずの作業スペースが無駄に犠牲になる

60cm幅だと窮屈で大きいお鍋は扱いにくそうだけど・・・
いいえ、そんなことはありません。
我が家の60cm幅で実際にみてみましょう。

我が家でよく使う、30cmの大きい両手鍋(左)と、28cmのウォックパン(右)。家庭用の鍋では最大クラスのサイズだと思いますが、ちゃんと余裕があります。
そもそもIHクッキングヒーターでは鍋振りをしたり、大きく鍋をゆすることもないので、鍋さえおければ問題なく調理できます。
仮に75cmだったとすると、両脇が7.5cm広がり、天板は広くなります。壁側の余白スペースは細くなり、シンクとIHの間の作業スペースは狭くなります。

75cm幅の方が鍋同士の間隔が広くなると誤認しているケースがとても多いです。しかし、実際は天板が横に広がるだけで、実用性は上がるどころか下がるのではと思っています。
多くのご家庭で、キッチンの幅は2m〜2.8m。
その中でシンク、水切りカゴ、調味料置き場など、限られた空間を割り当てていかなくてはならず、IHの優先度は一番低いと言っても過言ではありません。

お鍋を置いておけるし無駄にはならないと思う!
もちろん、それもひとつの使いみち。しかしそれは、汚れをサッと拭き取れるというIHクッキングヒーターのメリットを相殺してしまうものでもあります。
鍋置き場として考えるなら、グリルの排気口の上にラックを設置して、空間を縦に使うのがコスパも使い勝手も◎。

排気口カバーは今では一般的ですが、その中でもラック付きのタイプがおすすめ。鍋をサッと置けて、トッププレートが常に空いた状態を作れます。

人は手順が多いと面倒でやらなくなるものです。天板を拭くのに鍋をどかす必要がなくなり、綺麗を保てる。激推しのアイテムです。
ステップ⑥色を選ぼう

最後のステップは色選びです。
現行機種では3社ともブラックとシルバーの2色を展開しています。※一部機種ではいずれか一方のみの展開。
キッチン全体のカラーになじむ、お好みのカラーを選びましょう。

できるだけ汚れが目立たない色にしたい!
日々のお手入れで簡単に解決できますので、そこまで深く考える必要はないでしょう。
例えば、黒だと油はねは目立ちますがサッと拭き取れば良いですし、シルバーの輪っか焦げもラップと重曹で簡単に落とせます。
それぞれのデザインにも注目。
パナソニックは枠はシルバーのみで、角がスタイリッシュな印象。操作部もミニマルなデザイン。
日立は丸みを帯びたフラット枠が美しい。天板と枠は同色で、非常にすっきりした印象。ミニマルながら使いやすさにも配慮。
三菱も天板と枠が同色。
見た目の印象は、最後の決め手となりうる大きな要素です。家電店やショールームで実物を見て検討しましょう。

調理の汚れは簡単に落とせますので、天板の色は完全にお好みで決めてOK!
IHのガラストップの美観を保つコツはこちらの記事で深掘りしています。お手入れ方法のほか、できるだけ汚さないための工夫まで網羅的に解説しています。
【写真で解説】〇〇で簡単!白いIHの焦げつき汚れの落とし方とおすすめ予防法
機種が決まったらするべきこと
家電店で実機を触ってみよう
自分で取り替えるか人に頼むかを決めよう
費用を抑えて取り替える方法を知ろう
IHクッキングヒーター選びに関するよくある質問
実際に当ブログのコメントでいただいた質問と回答は、こちらで更新しています。
新しい質問も大歓迎ですので、各記事下のコメント欄よりご質問をお待ちしています。
まとめ
自分に合ったIHクッキングヒーターを上手に選べる 6ステップを解説しました。
重視するポイントによって、最適な機種は異なります。
せっかくの新しいキッチン、IHクッキングヒーターを後悔ポイントにしないために、それぞれのステップの関連記事もぜひお読みください。
我が家の日立製IHクッキングヒーターをデモ機として、使用感のレビュー、毎日の使いこなし術なども発信しています。ぜひご参考に!
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